「水用ポンプの羽根車」の樹脂化
Before
本事例の「水用ポンプの羽根車」は従来、金属製でしたが、金属部品は重量が重く、装置の回転効率に影響を及ぼし、運転コストやモーターへの負荷が大きくなってしまいます。
また、加工には切削や研削が必要で、製造コストやリードタイム、工具摩耗といった面で非効率でした。
さらに、金属は腐食や水質に対する耐性に制限があり、特に水処理やポンプ用途では腐食による部品寿命の短縮やメンテナンス頻度の増加といった課題がありました。
After

金属部品の樹脂化による軽量化で、羽根車の運動効率が改善しモーター負荷が軽減されました。
材質には、変性PPE ザイロン GF30を使用することで、高い強度および剛性により、回転耐久性や構造耐久性が確保され、金属に匹敵する信頼性を備えながら腐食リスクを軽減できています。
さらに、インサート成形と超音波溶着への対応により、組み立ての信頼性・歩留まりが向上し、生産コストも削減できています。
Point
1.軽量化による効率改善:金属品に比べ運動エネルギーの負荷軽減と回転効率向上を実現。
2.高耐久・耐腐食性:ガラス繊維強化により耐摩耗・耐疲労性を確保しつつ、腐食リスクも低減。
3.成形・組立品質の向上:インサート成形+超音波溶着の併用で歩留まり・品質安定性を向上。