課題解決事例

MXD6樹脂の採用による「高強度樹脂ビス」の金属代替と高機能化

Before

部品の締結には主に金属製のビスが使用されていますが、重量があるため装置全体の軽量化を妨げる一因となっています。また、錆びや、導電性による電気的ショートのリスクもあります。

一方、従来の汎用樹脂ビスでは、締結に不可欠な強度や剛性が不足しており、高トルクでの締め付け時にねじ山がつぶれるなどの問題がありす。

さらに、成形時の収縮が大きく、精密なねじ形状を安定して再現することも困難です。

After

ガラス繊維で強化したMXD6(特殊ナイロン)樹脂によるビスの製造をご提案しました。これにより、金属に匹敵する高い強度と剛性を持ちながら、大幅な軽量化を実現しています。樹脂ならではの優れた絶縁性と耐食性で、ショートや腐食のリスクを根本的に解消しました。

また、MXD6は成形時の収縮が極めて少なく、微細なねじ形状でも高い寸法精度で安定して再現可能です。耐熱性・耐薬品性にも優れ、高温下や腐食環境でも長期的に安定した締結性能を維持します。

Point

1.非常に高い強度と剛性:ガラス繊維強化により金属に近い締結性能が得られ、締結信頼性が向上。

2.高精度成形性と寸法安定性:収縮・変形が少なく、微細ねじ形状も安定的に再現できるため、組み立てや用途精度に優れる。

3.優れた環境耐性:軽量、耐熱・耐薬品性・絶縁性にも優れ、過酷環境(高温・腐食)での長期使用でも性能低下が少ない。

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