PEIの採用と形状変更による「高圧電源発生装置 部品」の品質安定化
Before
本事例の「高圧電源発生装置 部品」は、
・装置の発熱や動作に伴う熱ストレスによる変形、ひび割れ、寸法不安定を防止するための、高い機械的強度と耐熱性
・内部の光学部品や表示部との干渉、感電リスクやリーク電流を防止するるための、透明性や高い電気絶縁性
といった要素が、特殊環境に対応するために必要でした。
また、形状には偏肉部やエッジが含まれるため、従来材料ではクラックや応力集中による割れが発生しやすく、歩留まりの低下やリワークが常態化する懸念がありました。
After

まず、材質は
・優れた機械的強度・耐熱性 により、高圧環境下でも形状安定性を維持できる。
・UL94 V‑0 の難燃性 と 透明性 により、安全性と光学的な視認性の双方を確保できる。
・高い電気絶縁性 により感電リスクやリーク電流を軽減し、内部電気系との干渉を避けることができる。
といった理由から、PEI(ウルテム®)をご提案いたしました。
また、形状上の課題であったエッジや偏肉によるクラックには、成形時の金型設計(R付け形状への変更)で対応することで、歩留まりと品質向上も達成することができました。
Point
1.高耐熱・高強度:熱・機械ストレスに強く、形状安定性を確保。
2.透明性と高絶縁性:視認性を保ちつつ、感電やリークトラブルの防止に貢献。
3.形状改良と成形対応:エッジの改良によりクラックを防ぎ、成形性と歩留まりを改善。