PEI採用による「医療機器 三方継手」の品質安定化
Before
本事例の「三方継手」は、内径流路がφ1.2と非常に小さく、精密ピン形状による位置ズレや応力集中により、成形時や使用中にクラック・破損が起きやすく、歩留まり率の低下が懸念されていました。
また、流路の目視確認や異物検出を行う必要があるため、透過性の高い樹脂が求められていました。
さらに、医療用途で使用されるため、難燃性や高信頼性が厳しく求められる一方、軽量で持続可能な部品が望まれていました。
After

こうした課題を解決するため、当社はPEI(ウルテム®)のV-0グレードをご提案いたしました。理由としては、
・高い成形精度と寸法安定性によって、極小内径(φ1.2 mm)流路の微細ピン成形を高信頼で実現できる
・透明性により内部の流体挙動や異物の目視検査が可能となり、クリーン性・安全性が確保できる
・難燃等級 V‑0 による安全性の担保、高耐熱・高機械強度による長寿命化を実現できる
といったことが挙げられます。
これにより、医療機器用途での高信頼性と高品質を実現することができました。
Point
1.微細精密成形性:内径φ1.2 mmの複雑流路を高精度・高信頼で射出成形可能。
2.透明性+安全性:光学的な視認性により異物混入を防げ、難燃性で安全性を確保。
3.軽量:高耐熱・高強度で長寿命化を実現しつつ、わずか0.90 gの軽量設計を両立。