課題解決事例

POMによる一体成形化での「撹拌機用マグネットローター」の品質向上と工程削減

Before

撹拌機に使用される部品を金属で製造していましたが、複数の課題を抱えていました。

まず、部品が重いために装置全体のエネルギー効率が低下し、耐食性の観点から腐食や摩耗によるメンテナンス頻度の増加も懸念されていました。

また、金属加工では複雑な形状への対応が難しくコストが増加するうえ、金属プレートとマグネットを別途組み立てる必要があり、接着不良のリスクや位置決めの精度維持が大きな課題でした。

After

耐摩耗性・低摩擦性・高強度に優れるPOM(ポリアセタール)樹脂を用い、金属プレートとマグネットを一体で成形する「インサート成形」をご提案しました。射出成形時に確実な位置保持を行うことで、組み立て工程そのものを削減し、接着不良のリスクを完全に排除できました。

POMの安定した成形性により、部品の精度と耐久性が飛躍的に向上し、製品品質の安定と生産効率の大幅な改善を実現しました。

Point

1.一体成形による接着工程の省略と位置精度向上:マグネットと金属プレートの確実な位置関係を射出成形で安定提供。

2.POMの高機械的特性:摩耗・摩擦に強く、耐久性が高いため長期間の安定動作を実現。

3.工程効率と品質保証の両立:組立工程の削減でコストを低減し、品質のムラも抑制。

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