PBT樹脂の採用による「チューブベンダー部品」の高耐久化と設計自由度向上
Before
チューブベンダー(パイプ曲げ工具)の部品には、従来、金属が使われていました。しかし金属製では重量があり操作性に劣るうえ、加工コストが高いという課題がありました。
一方、汎用樹脂では繰り返し加わる力や摩擦に対する強度が不足し、破損や摩耗による精度劣化が頻発する可能性があります。
また、加工時の摩擦熱や、作業環境で使われる潤滑油・洗浄剤による材質劣化も、製品の寿命と信頼性を損なう大きな原因となっていました。
After

機械的強度・耐熱性・耐薬品性・成形性のバランスに優れるPBT樹脂(ジュラネックス)への材質変更をご提案しました。これにより、高い強度と耐久性により、繰り返し応力や摩擦負荷に耐え、長期間にわたって安定した性能を維持できています。約120℃の連続使用が可能な耐熱性と、油剤に侵されない耐薬品性も備えています。
さらに、射出成形による加工性の高さを活かし、複雑形状でも高精度な部品製造を可能にすることで、設計の自由度を大幅に向上させました。
Point
1.高強度 & 高耐久性:繰り返し応力や摩擦負荷に強く、部品の信頼性と長寿命性を向上。
2.耐熱性(120℃) & 耐薬品性:加工時の熱や作業環境の薬品による劣化を防ぎ、形状精度と性能を維持。
3.成形性と設計自由度:複雑形状への対応が可能で、射出成形による高精度部品製造を実現。