課題解決事例

「ローター部品」の一体成形

Before

本事例の、「錠剤などを計量・梱包する機械のローター部品」は従来、2種類の部品を別々に製造し、超音波溶着で一体化させた後に切削加工を行っていました。

しかし、この工法では、溶着強度の確保や切削後の内部ボイドの発生が課題となっており、製造コストと品質管理の面で改善が求められていました。

After

従来2種類に分かれていた部品を一体成形することで、超音波溶着工程を排除しました。これにより、工程の簡略化と大幅なコスト削減を実現しました。一体成形をすることで、溶着に起因する強度の不安を解消しています。

さらに、本製品は100種類以上のバリエーションが求められるため、成形時に厚肉設計を採用し、切削加工による微調整が可能な仕様としています。内部ボイドの発生リスクに対しては、樹脂用レントゲンを用いた抜き取り検査を実施し、厳しい内部品質基準をクリアする製造プロセスを構築しています。これにより、さまざまな薬の形状に対応しつつ、高精度で信頼性の高い製品となっています。

Point

1.部品統合による効率化:従来の2部品構成を一体成形に置き換えたことで、超音波溶着工程を排除し、製造プロセスを大幅に効率化。

2.高品質を維持する厚肉設計:成形後の切削加工を想定した厚肉設計を採用し、切削後も高い精度と強度を確保。

3.内部品質の徹底管理:樹脂用レントゲンによる抜き取り検査を導入し、内部ボイドの露出リスクを排除することで、厳格な品質基準を遵守。

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